リノベーションの時に追加する柱をどうやって結束したら良いのか
皆さん こんにちは
ここ数日は天気が悪かったですが 今日は
気持ちのいい秋晴れですね
オープンハウスを開催しているあいだに
北城事務所のリノベーションもかなり進
捗しました!
★事務所棟の新しい屋根をかけているところです
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_88_a1_j_o2289167315187112428.jpg)
(以前より 勾配は急になりましたね・・・柱・梁の補強はこれからです)
では今日も毎日ブログ
いってみましょう!
先日のオープンハウスで 大規模なリノベ
-ションをおこなうか 新築にするかを迷
われている方がご参加くださいました
大型リノベーションか新築にするかで迷っ
ている理由の一つに・・・
リノベーションしても 耐震性
が新築住宅ほどの性能にはな
らないのではないか?
ということでした
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220220_20_bob-yokoo_5b_90_j_o0640042715077792561.jpg)
(リノベーションをおこなう場合は 使い勝手の改善だけでなく 断熱性能・耐震性能にも手を加えたいですよね!)
このお客様の迷っている気持ちは とても
よく理解できます
ちょうど 弊社の北城事務所のリノベーシ
ョンをおこなうときに 耐震補強でかなり
苦労したからです(している(笑))
弊社の北城事務所のように 築30~40
年くらいの建物だと あらゆる耐震基準が
現代の住宅と違うので・・(笑)
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20220804_14_bob-yokoo_73_40_j_o4000267015155959883-scaled.jpg)
今日は 社長が自社の事務所のリノベーシ
ョンで とくに注意して補強をおこなった
直下率(ちょっかりつ)
についてお話しします
数年前に発生した熊本大地震で問題になっ
たのが この【直下率】とい概念です
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220327_18_bob-yokoo_2b_7f_j_o1600106615093825602.jpg)
(直下率??? なにそれ??)
解りやすく
説明すると・・
1階部分の耐力壁・柱の位置と
2階部分の耐力壁・柱の位置が
どの程度一致しているか?
というものです
地震で建物が揺さぶられると 家自身の重
量が力となって伝わってきますが 最後は
柱(はしら)
に力が伝わってきます
★写真で見ると こんなイメージです
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_cc_80_j_o3120208015187110371-scaled.jpg)
※構造計算上の直下率は 柱だけでなく耐力壁の上下の一致が重要視されます
弊社の事務所は リノベーションの前は
1階の柱と壁量が少なく 2階の方が多
い状況でした
一般的には重力の法則に則って 力は1階
に伝わってきますので 弊社の事務所の構
造状態は かなり良くありませんでした
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220610_18_bob-yokoo_d5_20_j_o1600106715130938821.jpg)
(地震が来たら・・・・危ない!)
弊社の北城事務所
の場合・・・
リノベーション前の 1階と2階の柱の
直下率は・・・
およそ60%程度
リノベーション後の 1階と2階の柱の
直下率は・・・
およそ95%
と 柱だけに関して言えば ほぼ上下の
位置を一致させて 柱の数も増強しまし
た(2倍以上に増えました)
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220616_18_bob-yokoo_3b_f2_j_o1920128015133838702.jpg)
(柱の本数と 耐力壁の数が倍増しました!)
この柱の増強で問題になったのが
柱をどうやって 土台と
梁に結束するか?
という問題でした
数十本単位で増強をしていくので 作業手
間を考えたコストも検討しなければいけま
せん
また 既に存在してり土台と梁の間に差し
込むので 土台と梁をいじめて強度を落と
す様なこともできません
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220722_20_bob-yokoo_b8_54_j_o1920128015150244203.jpg)
(柱の本数も多いので コストのかかる方法は避けたいなぁ・・・)
まさか クギを打って留めておくことも
できないですし(地震が来たら 柱が外れ
てしまうので(笑))
ということで 色々考えたのですが
土台と梁に金属プレートを
セットして そこに柱を差し
込み ドリフトピンで定着す
り方法
を採用しました
画像で見た方が早いですね
★この様な特殊な金物を使用します・・新しく設置する柱の上下に このプレートが差し込まれてピン固定をします
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_67_07_j_o3120208015187110552-scaled.jpg)
★柱の上端である梁に この金物を固定します
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_c2_ab_j_o3120208015187110599-scaled.jpg)
★同じように 柱の下端である土台に この金物を固定します
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_18_41_j_o3120208015187110639-scaled.jpg)
★柱の上下端の溝と金属を合わせて柱を差し込み 最後にドリフトピンで固定します
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20221011_21_bob-yokoo_45_7e_j_o3120208015187110675-scaled.jpg)
これは リノベーション用の柱の
柱頭・柱脚用金物
といいます
どのくらいの強度を
確保するかというと
◎柱を引き抜こう
とする力には・・・
1.26トン
までの力に耐えます
◎柱を はさみ切ろう
とする力(剪断力)に
は・・・
630キロ
までの力に耐えます
いかがですか?
![](https://jyutaku-lab.jp/wp-content/uploads/2023/08/20220804_14_bob-yokoo_28_ea_j_o4000267015155959852-scaled.jpg)
これからリノベーションを考えている方で
1階2階の【直下率】を強化しようとする
と 柱の増強が発生します
どのように土台と梁と【結束】するか?
参考にしていただければ幸いです
ちなみに・・・
新築で積雪2mを考慮して耐震等級3
を取得すると応力のかかる場所によっ
ては
5.1トンの引抜力
を考慮する場面も 結構多くあります
![](https://yoko-kensetsu.com/wp-content/uploads/2023/08/20220820_21_bob-yokoo_13_28_j_o1920128015163365366.jpg)
(柱1本を引き抜こうとする力が 5000キロ以上作用するってことです!)
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それでは また明日お会いしましょう!