リノベーションの時に追加する柱をどうやって結束したら良いのか
皆さん こんにちは
ここ数日は天気が悪かったですが 今日は
気持ちのいい秋晴れですね
オープンハウスを開催しているあいだに
北城事務所のリノベーションもかなり進
捗しました!
★事務所棟の新しい屋根をかけているところです
(以前より 勾配は急になりましたね・・・柱・梁の補強はこれからです)
では今日も毎日ブログ
いってみましょう!
先日のオープンハウスで 大規模なリノベ
-ションをおこなうか 新築にするかを迷
われている方がご参加くださいました
大型リノベーションか新築にするかで迷っ
ている理由の一つに・・・
リノベーションしても 耐震性
が新築住宅ほどの性能にはな
らないのではないか?
ということでした
(リノベーションをおこなう場合は 使い勝手の改善だけでなく 断熱性能・耐震性能にも手を加えたいですよね!)
このお客様の迷っている気持ちは とても
よく理解できます
ちょうど 弊社の北城事務所のリノベーシ
ョンをおこなうときに 耐震補強でかなり
苦労したからです(している(笑))
弊社の北城事務所のように 築30~40
年くらいの建物だと あらゆる耐震基準が
現代の住宅と違うので・・(笑)
今日は 社長が自社の事務所のリノベーシ
ョンで とくに注意して補強をおこなった
直下率(ちょっかりつ)
についてお話しします
数年前に発生した熊本大地震で問題になっ
たのが この【直下率】とい概念です
(直下率??? なにそれ??)
解りやすく
説明すると・・
1階部分の耐力壁・柱の位置と
2階部分の耐力壁・柱の位置が
どの程度一致しているか?
というものです
地震で建物が揺さぶられると 家自身の重
量が力となって伝わってきますが 最後は
柱(はしら)
に力が伝わってきます
★写真で見ると こんなイメージです
※構造計算上の直下率は 柱だけでなく耐力壁の上下の一致が重要視されます
弊社の事務所は リノベーションの前は
1階の柱と壁量が少なく 2階の方が多
い状況でした
一般的には重力の法則に則って 力は1階
に伝わってきますので 弊社の事務所の構
造状態は かなり良くありませんでした
(地震が来たら・・・・危ない!)
弊社の北城事務所
の場合・・・
リノベーション前の 1階と2階の柱の
直下率は・・・
およそ60%程度
リノベーション後の 1階と2階の柱の
直下率は・・・
およそ95%
と 柱だけに関して言えば ほぼ上下の
位置を一致させて 柱の数も増強しまし
た(2倍以上に増えました)
(柱の本数と 耐力壁の数が倍増しました!)
この柱の増強で問題になったのが
柱をどうやって 土台と
梁に結束するか?
という問題でした
数十本単位で増強をしていくので 作業手
間を考えたコストも検討しなければいけま
せん
また 既に存在してり土台と梁の間に差し
込むので 土台と梁をいじめて強度を落と
す様なこともできません
(柱の本数も多いので コストのかかる方法は避けたいなぁ・・・)
まさか クギを打って留めておくことも
できないですし(地震が来たら 柱が外れ
てしまうので(笑))
ということで 色々考えたのですが
土台と梁に金属プレートを
セットして そこに柱を差し
込み ドリフトピンで定着す
り方法
を採用しました
画像で見た方が早いですね
★この様な特殊な金物を使用します・・新しく設置する柱の上下に このプレートが差し込まれてピン固定をします
★柱の上端である梁に この金物を固定します
★同じように 柱の下端である土台に この金物を固定します
★柱の上下端の溝と金属を合わせて柱を差し込み 最後にドリフトピンで固定します
これは リノベーション用の柱の
柱頭・柱脚用金物
といいます
どのくらいの強度を
確保するかというと
◎柱を引き抜こう
とする力には・・・
1.26トン
までの力に耐えます
◎柱を はさみ切ろう
とする力(剪断力)に
は・・・
630キロ
までの力に耐えます
いかがですか?
これからリノベーションを考えている方で
1階2階の【直下率】を強化しようとする
と 柱の増強が発生します
どのように土台と梁と【結束】するか?
参考にしていただければ幸いです
ちなみに・・・
新築で積雪2mを考慮して耐震等級3
を取得すると応力のかかる場所によっ
ては
5.1トンの引抜力
を考慮する場面も 結構多くあります
(柱1本を引き抜こうとする力が 5000キロ以上作用するってことです!)
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それでは また明日お会いしましょう!