猫の気ままな行動と、家族の生活&家事動線を考えた 皆が大満足するお家
猫の気ままな行動と、
家族の生活&家事動線を考えた
皆が大満足するお家
上越市I様 / 2021年3月完成
家族の努力で満足を得たお家
以前はお店を営んでいたI様、県道をはさんでお店と住居がありました。県道の拡幅工事と隣接する橋の架け替え工事で、一方の建物が立ち退きの対象になり、両方の建物を解体して新しくお住まいを建てることにしました。
ちょうどそんな話が持ち上がってきた頃、お宅から比較的近い場所で行われる横尾建設の完成見学会のチラシを見かけて、ご夫妻で出かけることに。
「横尾建設さんは、“若い子育て世代の家”というのが売りだという印象だったから、私たち夫婦が行っても『何をしに来たんだ?』って思われるんじゃないか。そう思いながら行ってみたけど、駐車場の案内の方、職人さんだと思うけど、すごくていねいに応対してくれて、それが印象良くてね」とご主人。
「他の住宅会社の見学会にも行きましたが、横尾建設さんの最初の見学会の印象が良かったです」と奥様も口をそろえます。ご夫妻ともに好印象を持ち、結局、横尾建設の完成見学会と構造見学会に、10回以上もご夫妻で足を運びました。
気に入ったのは、応対の良さだけではありませんでした。
ご主人が気に入った1つは、収納をできるだけ多く各所に設けていること。「横尾建設さんいいよね。小屋裏収納とか、収納を増やすことをずっと考えているから」とご主人は笑顔で語ってくれました。
「もう1つはリビングの現しになった梁。これが気に入った」とおっしゃいます。奥様は「他の会社でも素敵な家はありましたけど、実際に住むとどうなんだろう?」と疑問に思うこともあったと言います。横尾建設のお家は、収納をしっかりつくっているところなど、自分たちが住んでからの生活が想像できたのが良かったのだそうです。
立ち退きの補償金を元手に家づくりを考えていたI様でしたが、なかなかその金額がはっきりしませんでした。それでも「おおよそ32坪くらいの家かな?」と想定しながら、月に1~2回、横尾建設の見学会に足を運び、新居のプランづくりを進めていました。同居する2人のお嬢様や、帰省時に1部屋使うご長男がご一緒したり、数年前に家を建てたご主人の弟さんがアドバイザーとして同行したりすることもありました。
見学会通いを始めて約1年。すっかり気に入ったので「横尾さんに決めた。これからどうやって進めたらいい?」と横尾建設のスタッフに相談して、具体的な設計を進めることになりました。
土地は県道に面した角地で、スペースは限られていました。その土地に合わせてギリギリいっぱいに建てることにしたI様。
家を建てる予算は、年齢のことを考えて住宅ローンは利用せず、立ち退きの補償金内でと考えました。そして、少しでも家に費用をあてるために、解体前の片付けを自分たちで行うことにしました。2軒分、店舗もあったために片付ける物はかなりの量だったそうですが、ご家族、ご兄弟総出で済ませました。その片付けで浮いた費用で、仏間を4畳半から6畳に広げることができたそうです。
「生きているうちに、この家を見せてやりたかった」とご主人が残念に思っているのは、お家の完成を直前に亡くなられたお母様のこと。新居をお見せすることはかないませんでしたが、ご家族、ご兄弟の努力によって広くした仏間で、お母様の法要を営むことができました。ご兄弟、ご親戚の多いI様です。仏間とつながるリビング、ダイニングを合わせた広いスペースに、お客様を大勢お迎えできたそうです。
ご夫妻のお気に入りとお嬢様のイメージが融合したお家
元々、家のプランに関して特別な要望があったわけではなかったというI様。土地に合わせてできるものならばいいと考えていました。そうは言ってもいざつくるとなると要望は出てきます。最初にできてきた図面を元に相談を重ね、要望を盛り込んだ図面を5、6回、出してもらい、完成に近づけていきました。
「最初の見学会で、これはいい!」とご主人が気に入ったリビングの梁の現し。最初から見た目で気に入っていましたが、採用を決めたのは横尾社長の一言があったからでした。「普通ならば梁の下に天井を貼る分天井が低くなるところ、梁を現しにすれば天井を高くすることができて、開放感が生まれます」という説明を受け、その良さを言葉でも納得して導入されました。
奥様のこだわりは家事動線です。一番のこだわりは、キッチンの勝手口。奥様たっての希望で設けました。位置的に車からの荷物運びがラクで、ゴミ出しのために玄関を回らなくてすみます。また、裏の畑にすぐに行くこともできるので、どうしても勝手口がほしかったとのこと。動線としては、玄関から洗面、パントリーを通ってキッチンへ入る経路も確保しています。状況に応じてどちらかの経路を選べるので、家事にはとても便利です。
洗濯に関しては、1階で洗濯して2階のサンルームで干す動線にしました。干すまでの手間はありますが、サンルームは2階の中心にあり、両側にお嬢様の部屋、ご夫妻のお部屋までの距離も短く、干した洗濯物を取り込んでしまうのはとてもラクです。
動線でもう1つ気を遣ったのは、お嬢様たちのお出かけ、帰宅の経路でした。お嬢様たちはすでに社会人。それぞれの生活ペースがあるので、玄関からリビングを通らずに2階の居室に行けるように、階段は玄関ホールに設けました。お嬢様2人の部屋はサンルームを挟んで向かいに、お嬢様たちの部屋とご夫妻の寝室の間には階段とトイレがあり、お互いの生活音などが気にならない配置です。プライバシーを守ることを配慮してのことでした。
お家の内装の配色に関しては、全体に白を基調として明るい木の色を生かしてコーディネイトしました。キッチンのクロスはアクセントとして少し遊びのある柄のモノを選びましたが、白を基調としているものなのでなじんでいます。また、食器棚とキッチンのダイニング側収納部分の扉の色柄が合うようにするなど、センス良くまとめられています。
これらカラーコーディネイトなどを含め、多くのプランは、上のお嬢様が中心になって決めていかれました。
迷うところは家族で多数決。外観は、チャコールグレーとネイビー系でと迷いましたが、3対2で奥様、上のお嬢様、息子さんが選んだチャコールグレーに決まりました。階段のニッチの位置も、お嬢様が大工さんと相談して決めたとのこと。
「床の色とか、外観の壁も俺の意見は通らなかった」とご主人は笑顔でおっしゃいます。「色に関して意見が通ったのは、私たちの部屋だけですね」と奥様。ご夫妻の寝室の床は、他とは違う濃い色のフローリングで壁はグレー系にして、落ち着いた色合いでまとめました。
2匹の猫が同居するため、猫が快適に過ごせる家づくりを考えたのもお嬢様。実はこれが一番のこだわりでした。外観やインテリアなどよりも、まずはリビングにキャットウォークを付けることを優先しました。さらに、猫が自由にお家の中を移動できるように、2階ご夫妻の寝室とお嬢様たちの部屋の扉は、猫専用の小さな扉が付いたモノを選びました。
家づくりに取り組むお嬢様をご夫妻お2人が優しく見守っていた姿が目に浮かびます。
LDK
ご主人が気に入って採用したという現しの梁。明るい木の色そのままを生かしたので、部屋全体も明るい。キャットウォークは、上のお嬢様が資料を集め「こういうのがいい」と設計士に要望を伝えてつくったという。段違いで猫が登る階段上のキャットステップは、当初固定で造り付けにする予定だったが、遊び心のある可動式を採用した。飾り棚としても利用できる。テレビ台は造り付けで、足の部分を浮かせているので、お掃除がラクにできる。
和室(仏間)
和室のリビング側の戸はすべて壁に収まるようになっているので、開け放てばリビングからつながる広い空間を演出できる。玄関側にも引き戸を付けたので、リビング側の襖を閉めれば独立した客間としても使うことができる。
主寝室
ご夫妻の希望で、壁と床は他の部屋とは違う配色にした寝室。床は他よりも濃い色にして、壁はグレー系に。全体的に落ち着いた雰囲気のカラーでまとめている。3面に窓を設けているので風通しもいい。「裏に川があるので、涼しい風が抜けて、気持ちいいですね」とご主人。
奥は奥様のベッド。布団がふくらんでいるのは、猫ちゃんが中にもぐってお昼寝中だから。写真右奥には、2畳のウォークインクローゼットを設けた。折れ戸を付けているのでホコリがはいったりしないですむ。
キッチン
「これまでは1人でキッチンにいて料理とか洗い物をしていましたが、今は家族がいるところでテレビを見ながらできるのでいいですね」と、対面でリビング・ダイニングが見渡せるキッチンになって喜んでいる奥様。大きめの窓を付けただけでなく、別に小さい窓、さらに勝手口にもガラスが入っているので、キッチン全体が明るい。上の写真の正面奥、下の写真では正面奥左が、奥様たっての希望で設けた勝手口になっている。
長男の部屋
小屋裏部分に設けたご長男の部屋。仕事のため離れた場所にアパート住まいをしていて、たまに帰省された際に使用する。小屋裏だが屋根が高くなっている部分にあるので、十分な高さが確保できた。お嬢様の部屋がそれぞれ4畳半なのに対して6畳と、1人で住む部屋としては一番広い。
小屋裏は広いスペースが確保できることもあり、最大限活用した。暑い日でも2方向の窓があるので涼しい風が通り抜け、居心地がいい。クローゼットに扉は付けず、ロールスクリーンにした。開けて使用すれば部屋が広く使える。お嬢様お2人の部屋もクローゼットは同様にロールスクリーンを付けている。
小屋裏収納
小屋裏に上がると、右の扉はご長男の部屋、左は小屋裏収納になっている。ご主人が横尾建設を気に入ったポイントの1つだ。収納を広く確保している上に、階段で昇り降りできるので、安全で使いやすい。
玄関~キッチンへの動線
セミ風除室があるために暗くなりがちな玄関の内側は、玄関ホールの収納部分に明かり採りの窓を付けて明るさをキープした。
玄関からは洗面を通ってキッチンへ行ける動線を確保した。写真中央右の背の低い扉は階段下の収納で、掃除道具などをしまっておくためのもの。コンセントを付けているので掃除機の充電もできる。収納は数多く用意しているので、「ここは掃除道具」「ここは猫グッズ」など、それぞれの役割ごとに分けて使用できるという。
トイレ
1階(上)と2階(下)に設けたトイレ。アクセントとして奥のクロスはそれぞれ違う柄をセレクト。どちらにもトイレ内に手洗いを付けている。別に手洗いを設けない分、廊下などのスペースを節約できる。
その他のポイント
パントリー
キッチンと洗面の間に設けたパントリー。予定よりも大きい冷蔵庫を買ったので、パントリーは浅めにすることに。収納容量は少なめだが、奥になってしまうものがないので使いやすい。可動棚になっているので、置くものが変わった時に、高さを変えて対応できる。
サンルーム
お嬢様2人の部屋の間に設けられたサンルーム。「PM2.5などの汚染物質や花粉などのことを考えるとベランダはいらない」という横尾社長の勧めで、ベランダは付けずにサンルームで洗濯物を干すことにした。洗濯物を1階から2階へ運ぶ手間はあるが、お嬢様の部屋はどちらも隣で、ご夫妻の寝室もすぐなので、片付ける時間がかからない。ロールスクリーンでサンルーム全体を隠すことができるようになっているので、お嬢様のお友達が遊びに来た時も大丈夫。しんでいる。
猫ちゃん専用扉
2人のお嬢様の部屋、ご夫妻の部屋の扉は猫ちゃん専用の小さな扉が付いている。扉はマグネット式になっていて、猫ちゃんが押して、通り抜けると閉まる仕組みになっている。
階段のニッチ
お嬢様がこだわって階段に設けたというニッチ。階段の上り下りの時、ちょうど目に入りやすい高さにくるように、段差をつくって設置している。ニッチに飾るものを考えるのも楽しい。
外観
ご家族が多数決で色を決めたというチャコールグレーの外観。車の通りが多い県道に面しているので、道路側からの見え方に気を遣った。玄関が直接県道から見えないように考えただけでなく、エコキュートの置き場が道路側にこないようにするなど考え、スッキリさせた。
北側玄関で、冬の強風が心配なためセミ風除室を設けた。完全に覆う風除室にすると閉塞感があるので、一面は開ける形にして開放感を出した。雨風を十分にしのげ上、道路から玄関内が見えない目隠しの役割にもなっている。特に冬場のお出かけ時のお支度、帰宅時の雨具などの片付けがラク。
家族皆さんの思いがつめこまれ、時に労力も使ってつくりあげた思い入れたっぷりのお家です。
もちろん猫ちゃんにも快適です。